MACDはFXや株でも有名なインジケーターで、国内国外問わず多くの投資家がチャート分析をする時に使用するインジケーターです。
MT4でも標準でMACDはインストールされており、初心者でも使いやすいインジケーターですので、この機会に是非MACDについて興味を持っていただければと思います。
それでは早速MACDの見方や使い方、計算式、おすすめの値の設定を解説していきます。
MACDとは?
MACD(Moving Average Convergence/Divergence)とは、ジェラルド・アペル(Gerald Appel)氏によって開発されたインジケーターで、トレンドの方向性・転換を見極めるために使用されるものです。
MetaTrader4(MT4)では、「ナビゲータウィンドウ」の「インディケータ」ディレクトリの中の「オシレーター」ディレクトリにおいて、「MACD」として用意されています。
また、MACDの値をEA等のプログラミングに使用したい場合は、iMACD()関数(詳細は「こちら」を参照してください。)を使用します。
MACDは、「MACDライン」と「シグナルライン」で構成されており、MT4に標準で装備されているMACDは、MACDラインが「ヒストグラム」、シグナルラインが「破線」で描画されます。
計算式やおすすめの値の設定
MACDの計算式は、以下のとおりです。
- MACDライン
短期指数移動平均線の値-長期指数移動平均線の値 - シグナルライン
MACDの指数移動平均線の値
上記の各指数移動平均線(EMA:Exponential Moving Average)の計算期間は、通常、以下の値を使用します。
- 短期EMA:12
- 長期EMA:26
- シグナルライン:9
なお、MT4に標準で装備されているMACDは、シグナルラインに、EMAではなく、単純移動平均線(SMA:Simple Moving Average)を使用しています(シグナルラインにEMAを使用したMACDの作成方法については「こちら」を参照してください。)。
MACDの開発者であるアペル氏は、「買い」と「売り」でパラメーターの設定を変えているなど
MT4の標準で設定されている値とは異なる部分がありますが、基本的に短期EMA、長期EMA、シグナルラインの計算期間(パラメーター)については、上述のように「12」、「26」、「9」が使用されることが多く、
世界中のトレーダーがこの数値を見ているので、変える必要はないと考えていますので、
MACDを設定する時の値は以下のMT4の標準の値がおすすめです!
- 短期EMA:12
- 長期EMA:26
- シグナルライン:9
見方・使い方
MACDラインとシグナルラインの関係を見る
- MACDラインがシグナルラインを下から上に上抜く
→買いシグナル - MACDラインがシグナルラインを上から下に下抜く
→売りシグナル
MACDラインの状態を見る
MACDラインは、短期EMAと長期EMAの差として算出されるので、以下の関係が成り立ちます。
- MACDラインの値が「負」から「正」に転換
→短期EMAが長期EMAを下から上に上抜いた状態
→ゴールデンクロス - MACDラインの値が「正」から「負」に転換
→短期EMAが長期EMAを上から下に下抜いた状態
→デッドクロス
したがって、
- MACDラインが「0」ラインを下から上に上抜ける
→買いサイン - MACDラインが「0」ラインを上から下に下抜ける
→売りサイン
となります。
逆行現象(ダイバージェンス)
- 買いのダイバージェンス
価格が下落しているのに、MACDラインの値が下げ渋る
→買い転換のサイン - 売りのダイバージェンス
価格が上昇しているのに、MACDラインの値が上げ渋る
→売り転換のサイン
ダイバージェンスについては「FX異国の戦士のブログ」の以下の記事で詳しく解説されていますので参考にして下さい。