ストキャスティクス(Stochastics)とは、ジョージ・レーン(George Lane)氏が開発したインジケーターで、%Kライン、%Dライン、SDラインの3本から構成されており、一定期間の最高値と最安値の範囲内における、現在のレートの最安値からの相対的な位置を見ることによって、買われすぎなのか、売られすぎなのかを見極めるために使用するものです。
ストキャスティクス
MetaTrader4(MT4)では、「ナビゲータウィンドウ」の「インディケータ」ディレクトリの中の「オシレーター」ディレクトリにおいて、「Stochastic Oscillator」として用意されています。
また、ストキャスティクスの値をEA等のプログラミングに使用したい場合は、iStochastic()関数(詳細は「こちら」を参照してください。)を使用します。
なお、最高値からの相対的な位置を見るインジケーターは、%Rオシレーター(詳細は「こちら」を参照してください。)となります。
計算式
ストキャスティクスを構成する、%Kライン、%Dライン、SDラインは、それぞれ、以下の計算式により算出されます。
なお、ストキャスティクスは、「Stochastics Oscillator」として、MT4でも標準で装備されていますが、MT4のストキャスティクスは、%Kライン、%Dライン、SDラインの3本表示ではなく、2本表示(また、MT4のストキャスティクスの計算式は上記のものとは異なります。詳細については「こちら」を参照してください。)となっています。
3本のストキャスティクスの作成方法については「こちら」を参照してください。
使い方
⑴ %Kラインと%Dラインの関係を見る
%Kラインと%Dラインの組み合わせを、ファーストストキャスティクス(Fast Stochastics)といいます。
ファーストストキャスティクスにおいては、以下のように判断します。
- %Kライン及び%Dラインの値が20%以下のときに、%Kラインが%Dラインを下から上に上抜いたとき
→買いシグナル - %Kライン及び%Dラインの値が80%以上のときに、%Kラインが%Dラインを上から下に下抜いたとき
→売りシグナル
⑵ %DラインとSDラインの関係を見る
%DラインとSDラインの組み合わせを、スローストキャスティクス(Slow Stochastics)といいます。
この組み合わせは、ファーストストキャスティクスよりも売買サインが遅れて出るので、通常は、長い期間のチャートを見る場合に使用します。
スローストキャスティクスにおいては、以下のように判断します。
- %Dライン及びSDラインの値が20%以下のときに、%DラインがSDラインを下から上に上抜いたとき
→買いシグナル - %Dライン及びSDラインの値が80%以上のときに、%DラインがSDラインを上から下に下抜いたとき
→売りシグナル
⑶ 逆行現象(ダイバージェンス)
- ブリッシュ・ダイバージェンス
買い転換のサイン - ベアリッシュ・ダイバージェンス
売り転換のサイン
ブリッシュダイバージェンス及びベアリッシュダイバージェンスの詳細については「こちら」を参照してください。